トリコセレウス連(1958)は遺伝子解析に依れば、全サボテンの中で最も後から分岐しており、いわば最も進化したグループと言える。従来の分類では南米球形サボテンは前の方におかれることが多いが、これには系統学的な根拠はないことが分かる。国際系統学グループは２６の属を入れている。遺伝子解析に依ればそのうち１４が同じ系統に属する。その名の通り多くの柱サボテンを含むが、ここでは球形種を主に採り上げる。本連の中心は、近年トリコセレウスを統合したエキノプシスで、オプンチアに次いで100種余りを擁する大属であるが、近縁と一緒に別に紹介する。それらを除くと残りはペル産のマツカナとオロヤであり、遺伝子解析では互いに近縁とされた。国際系統学グループではマツカナは19種、オロヤは２種を挙げている。ここでは、国際分類に従って種名を示す。　（詳細はカクタス東京446号(2006.7/8)参照）。

属リスト

ペルの北部から中部までのアンデス山中産。

Submatucana 1959, Borzicactus　
Matucana aurantiaca　1 1913 黄仙玉
ssp.aurantiaca, ssp.currundayensis 1958, hastifera 1981, calvescens 1957

Matucana aureiflora　2 1966
Cajamarca

Matucana comacephala 3 1958
Ancash州, Cordillera Blancaの東斜面

Matucana formosa　4 1963 青嵐玉
Ancash州, Cajamarca州、標高800-1000m。

Matucana fruticosta 5 1966
Cajamarca州、San Juan

Matucana haynei　6 1850, breviflora, ssp.haynei　白仙玉, ssp.herzogiana, crinifera 細仙玉, yanganucensis 盛仙玉, ssp.hystrix, ssp.myriacantha　金仙玉
La LibertadからArequipaまでのアンデス西斜面、標高2400-4100m。

Matucana huagalensis 7 1970
Cajamarca州、Maranon, Rio Crisneja

Matucana intertexta　8 1963 悠仙玉
Cajamarca州、標高1500-2300m。

Matucana krahnii　9 1981 華仙玉
夏咲き、夜も開いている。
Amazonas州、Balsas 標高1650-1750m。

Matucana madisoniorm　10 1963 奇仙玉
Amazonas州、Begua 標高400-1000m。

Matucana oreodoxa 11 1965
Ancash州、Rio Puchcaの谷標高3000m。

Matucana paucicostata　12 1963　妖仙玉
Amazonas州、Begua 標高400-1000m。

Matucana polzii 13 1986
Huanuco州、Maranon 標高2100-2300m。

Matucana pujupatii 14 1971
Cajamarca州、標高1000-1500m。

Matucana ritteri　15 1959　渦潮
La Libertad州、Otuzco 標高2500m。

Matucana tuberculata 16 1979
La Libertad州、Maranon川の谷標高1800-2400m。

Matucana weberbaueri　17 1913
Maranonの東標高2000-2100m。